いつまでもいつまでもあなたに 向かって行こうと決めた | こんな視点もいいじゃない。

いつまでもいつまでもあなたに 向かって行こうと決めた

確かに朝からそんなに天気は良くなかったけれど、
まぁでも、雨が降るほどでもないだろ。と思って洗濯物を一気に外へ干し、
その後出社。
途中でマックへ寄ってバリューセットを買う。
なんかあれだね。最近のマックはセットも全部500円とかになってて分かり易くなってるのね。
小銭じゃらじゃらやってたら「500円です。」ってお姉さんに言われて、一瞬拍子抜けした。


そして外へ出たら雨が降り出してるんだけど、空は晴れてるままなんだよ。
「あー、これって『狐の嫁入り』ってやつ?」と思いながら、傘もないから
そのまま歩き出したら意外なことにこれが結構気持ち良い。
元々髪の毛が天パだから、こうゆう細かい雨は大嫌いなんだけどなんか気分がいい。
しかしその後、会社着いて数分したら大雨+雷+地震(?)。
良かったよ~。外歩いてるときじゃなくって。って、あ!せ、洗濯物が・・・。



というわけで、一般的な会社さんはお休みな日曜日に出社のコマチです。こんにちは。
自宅で仕事が出来る環境があるにも関わらず、会社へ来ちゃってる理由はただ一つ。
すぐ近くにベッドがある場所だと、そのまま寝倒しかねないため、家から離れなければ!
と思ったわけです。
そのくらい体がヨボヨボ。なんだかロボットのようになっています。
いかに普段、全然運動をしていないかを実感中です。


何があったのかというと、話は金曜日の事。
この日と前日の12日はNHKホールにて、aikoのライブツアー「Love Like Pop Vol.9」
行われていました。
この13日の公演のチケットを幸運にも一般発売でゲットすることが出来たあたしは、
平日だろうが仕事が忙しかろうが、何が何でも行ってやるぜ!と息巻いておりました。


ただ、時期が異常に悪い時期であることは明白で、仕事はまさに最初のデカイ山場を
迎えようとしている時期であることは、今回のプロジェクトのメンバーみんなが
分かり切っていることです。
問題はそこんところ。
一応開発のメンバーを束ねる身としては、そんな中なのに自分の都合だけで遊び呆けて
しまってもいいんだろうか、と葛藤していました。
そして迎えたGW。休み明けからシステムを結合してテストをすることを目標に、
遊びにも行かず、酒もそんなに飲まず、なるべく仕事に集中するよう自分にニンジンぶら下げる
意味でギターを買ってみたり(嘘:完璧なる衝動買い)しながら志気を高めていきました。


しかし、GW明け。
全体を結合してテストをしようにも、パーツがまだ全然出来ていないことが発覚したり、
スケジュール自体が押せ押せな状態であることが発覚したりと、なんだか事態は
思い切りよろしくない状態。
これは・・・と思い、リスケしてみたところ、お客様の元へ持っていく直前まで
線をびっちり引かなくては到底出来そうもない状態であることが明らかになりました。


これには内心、凹みました。
スケジュールを遅れさせてしまったことにではなく、全体のスケジュールを全然把握
出来ていなかった自分自身に対して。
逆を言ったら、「あたしはこの日に用事があるから、あたしは自分の分の仕事を
さっさと頑張って、この日は休むわ!」という考えでしかなかったんじゃないの?自分。
という気持ちになってしまった。
普通に仕事をこなすんならそれでいいんだと思うんです。
でも、下の子達の仕事振りもまとめていかなきゃいけない身としては
それだけの気持ちで仕事をしてたんではダメなことは明らかで、今回の仕事に対する
責任を明らかに軽視していた。


この時点で、自分で自分にいくつか重りをぶら下げ始めたことには
全然気付けていなかったんですね。


その重りに気付かぬまま、とりあえず簡単に言うと「マズイ」状態になってしまったことをリーダーへ報告。
リスケプランを提案して、今後の進め方についてミーティング。
この時点で、「あ、今週の金曜日、半休は取れないな」と自分の中で勝手に確定させていました。
だってそうでしょ。「みんなでマッハで頑張ろうね!」のスケジュールを作っておいて、
「でもあたしはこの日、いなくなるからね」とは言えない。
最悪は定時で抜け出してNHKホールまでダッシュして、終わったら戻ってきて徹夜。
なんてかわいくも何ともない時間の使い方まで考えていました。真剣に。


木曜日の段階で、自分の中で葛藤はしたものの、「やっぱり金曜は定時で上がろう。
その分、土日出社しよう」と思い、リーダーへ「明日は用事があるので定時で上がりますね」
と一言連絡しました。
別に定時後の時間をどう使おうが個人の勝手じゃん。と日頃思っているあたしなので、
あんまりこういう連絡はしない人なのですが、さすがにここんところの仕事状態では
一言入れておいた方がいいかなー、と判断しまして。


そのときはリーダーも「あー、別にいいんじゃない?」的な反応だったんですが、
その後メッセンジャーが飛んできました。
「あれ?明日ってもしかして、ライブじゃないの?だから定時なの?
 だったらせめて半休取りなさい!
と。


実はこのリーダーもaikoが好きで、以前はよく「いやー、『花火』を初めて聴いたときは
ビックリしたよー」なんて言ってたんです。
で、あたしがaiko好きだってことももちろん知ってて、「aikoのライブはすんごいんだけど、
平日が多くて社会人にはそれが難点」というボヤキに対して、よく
「そのために有休があるんだぜ」と言ってくれてた人だったりするんです。


珍しくあたしが「定時で上がります」なんて言ったもんだから、
「あいつがそんなこと言うなんて珍しいなー」と思ったのかどうかは分かりませんが、
それで気を遣って言って下さったことは明白で、
でも確かにその通りなので「違います」と言うわけにもいかず、
「そうです。でも定時で上がってダッシュでいけばなんとか間に合うことはチェック済なので
 半休いただかなくても大丈夫ですよ」
と返信。


しかしリーダーも簡単には食い下がらない。
「ダメ。半休取りなさい。これ命令。ライブはスタートが命です。」とRes。


なのであたしはなかなか言葉とか文字にするのが難しい自分の気持ちを
なんとか言葉にしようと試みたんです。
「そう言って下さるのはありがたいし、本当はそうしたい。
 でもそうしてしまったら自分の立場から見てみんなに申し訳ないという気持ちもあるし、
 自分でそれが最良だとは思えない気持ちもある。だからやるべきことはやってから行きたい。」

みたいな感じのこと。
なんかこんな端的な言葉じゃなかったけれど、そういう主旨のことを思ってたので、
気持ち悪いほど素直にそう返す。


そしたらリーダー、「アホ!何のために俺がおんねん!」的な返事をしてきました。
(注:別に関西の人ではありませんが、ノリ的にそんな感じだったのと、
 こないだの「タイガー&ドラゴン」にやられている為。雰囲気だけでも分かって頂ければ)










「一人で全部抱え込もうとするな。オマエに責任があるとするばらば、それはイコール
 俺の責任だってこと。その俺が判断した結果、半休取れって言ってるんだから
 何も心配することはない。
 ・・・本当は申し訳ないとか気にすることないんだよ。1週間とか10日間くらい休み取っても
 誰も文句言えないくらい日頃頑張ってるんだから。」



こんなこと言われて、泣かない人がいますかっ!?



その途端ですよ。
それまで体中、それに心の中までずっしりと支配していた重りが
ぱぁーっとはがれて取れたような気になったのは。
「今なら何でも出来るような気がする」って本当に思った。
だから「ゲンキンだなー、あたしって」って一言Resしたら
「それは素直って言うんだよとリーダー。



アンタ、どこまであたしを泣かす気???



お言葉に甘えて、金曜日は半休をいただくことが出来ました。
メンバーに「ごめんね、今日半休貰うから・・・」と言って連絡して歩いてたら
みんながみんな口をパクパクして「めっずらしぃーー!」って、コラ。
でも、みんな快く「分かりました。任せて下さい。」って言ってくれたことも
更に嬉しくて、なんかやたら涙が出ちゃうよおネエさんはさ・・・。



みんなのあったかい力のおかげで参戦することが出来た今回のLLP9。
実は一つだけ、知らずに過ごしていたことがありました。。
2005/03/02発売の「夢の中のまっすぐな道」 というアルバムのラストに
「星物語」 という曲があるんですが、この曲、実はラブソングじゃないんだって。
aikoはラブソング書いてナンボだから、これも例に漏れずそうなんだと思ってた。
でも実はこれ、aikoのことを好きだって言ってくれてるファンへ対して、
しかも「みんな」というくくりではなく、一人一人に対して手紙を書きたい!
という気持ちで作った歌だったんだ、ということをMCで言っていて、
それを前提にしてじっくり聴いたら、もうなんだか泣けて泣けてしょうがないくらい
心に響いた。
確かにそう言われると、この曲の歌詞は、初回版のアルバムにはブックレットに記載されていない。
じゃあ、どこにあるかっていうと、これはファンにはおなじみの場所だが、
いわゆる「裏ジャケット」に隠されていて、しかもそれがaikoの手書きで
メッセージが添えられているという心憎い演出になっている。
このライブでのaikoの言葉で、この歌詞を手書きにしてブックレットとは別の場所に置いた意味が
ようやく分かった。
みんなに手紙を書きたかったんだ。
この曲にそんなに思い入れはなかったんだけど、ライブが終わった今でもこの曲を聴く度に
ウルウルしてしまう自分がいます。


そんなこんなで、本当に最高の1日でした。
なんかいろんなものをいろんな人から貰った1日だったなぁ。
この「貰ったもの」を忘れないうちに、自分の中で色あせないうちに、
あたしもいろんな人にパワーを分けてあげられたらいいなぁ。


ま、たまにはこんなピュアなこと言ってもいいじゃない(笑)