恵比寿に集まったパワーと次がある私。 | こんな視点もいいじゃない。

恵比寿に集まったパワーと次がある私。

行ってきましたよ!「HOLIDAY INN BLACK」
チケもないのにさ。
でも、リキッドルーム の2階部分には
フリーで入れるとのことだったので、
MusicLoverが思いっきり楽しめる休日という舞台は
どんな仕掛けになっているんだろう、という興味だけで
友人ミッチーとのこのこ恵比寿へ参上。

リキッドへ着いた時間が14:45。
パーティーが始まる予定時間が15:00。
にも関わらず、まだ「チケット番号200番台の方~」
なんて言ってるスタッフの声が・・・。
そう、客の入りが予想以上に手間取っているようで、せっかく
そろそろフリマのお店をゆっくり見て周れるかな、ぐらいの
時間に行ったにも関わらず、人の波が引くまでしばらく待つことに。

2階には一般公募により採用された方によるフリーマケットが
ところ狭しと展開されていた。
店舗がもっとたくさんあったら、もっともっと盛り上がっただろうな、
と思ったけれど、場所的にもあのくらいの店舗数がMaxなんだろうな。
ちなみに一般からの店舗は10店舗。
どのお店も個性的な店舗で、ロック祭の舞台を彩るには
ふさわしいマーケットばかりだと思った。
売ってる人達の顔もいきいきしてるというか、
心からその場の空気をきちんと楽しみつつ、
自分を削って創り出したもの達を愛しそうに、
それでいて、自信満々に「手にとって見て下さい」と言っていた
その顔がどれもこれも素敵な笑顔だったのがすごく印象的だった。

写真はそのうちの1店舗より購入した、写真と詩がドッキングされた
小冊子。ものすごく小さい。5cm四方といったところかなぁ。
そのマーケットは、とても素敵な写真のポストカードが狭いながらも
しっかりと自己主張をしているような空間で、
その中でもひときわ小さなこの小冊子が
ひときわ大きな存在感を放っていた。
3冊積み上げられていたそれは、聞けば売っている方本人が、
自分で写真を撮り、自分で文を書き、
そして自分で製本をされたとのこと。
「3冊が精一杯でした」と言われていたのがすごく心に残った。
この人はこの子達を生み出すのにどれだけ大変な想いをしたんだろう。
多分、そんなことを考えるよりも先に、その小冊子を手にとっていた
私は「いくら?」とその人に尋ねた。
返って来た答えは、かなり意外なもので、
「いくらでもいいです。買いたいと思った値段で買って下さい」
という答え。
これには正直困った。
物を作り出して形にしていく作業の大変さを知っているだけに、
しかも、それがすべて本人の手作業による賜物なだけに、
とても他人のあたしが値段を付けられるわけがない!と思ったからだ。
でも、この小冊子をどうしてもうちに連れて帰りたくなっている自分もいた。
なので、とりあえず小銭をかき集めて、コミック1冊よりは
若干高め程度の金額を無理矢理渡してしまった。
その方、著者の山口えり さんは、少し驚いた顔で
「こんなにいいんですか?」と言われていたけれど、
逆です逆。
こんなんですみませんです。

もう1店舗、自分で書いた詩と撮った写真で詩集を創り、
販売している店舗があった。
狭い場所も非常に立体的に上手く使って、来てくれた人達を
飽きさせないような空間を作っていたそのマーケットは
恐らく今回のマーケットの中では、一番、来てくれた人と
コミュニケートしよう!という気持ちが現れていたような気がした。
個人的には妙にその空間が心地よくて、失礼なことに
詩集を買いもしないくせに、いろいろな詩や写真を
ぼーっと眺めるために、そこにお邪魔させていただいていた。
でも、スタッフさんも嫌な顔せず、逆にミルキーまでいただいて
しまって、非常に恐縮でした。ご馳走様でした。
ちなみに、詩集を制作された沢素直さんの作品は、
このサイト
でも拝見することができます。


どのマーケットもすべてそうだったのだが、
やはり何かを自分でクリエイトしていく人達のパワーはすごい。
そのパワーがうごめいている2階に負けず劣らず、
今頃1階フロアでは最高のエネルギーの交歓が行われているんだろうな
と思うと、正直、すぐ側にいるのに、そのエネルギーに
触れることの出来ない自分に多少の苛立ちと、
そして触れることの出来る人達へ微かな嫉妬を覚えた。
そんなとき、壁に貼られていたフライヤーに目が止まった。


「next HOLIDAY INN BLACK 2005.05.22」


そこには、そう書かれていたのである。
「次がある」のだ。
「ミッチー、あたし、次、絶対チケット取るわ」と
ぼそっとつぶやいたあたしに、
「任せたよ。付き合うよ!」と言ってくれたミッチーの
くしゃくしゃの笑顔がかなり嬉しかった。


鹿野さん が最高に大変な想いをして準備してくれた
ロック馬鹿のための最高の空間。
その5分の1程度しか今回は堪能できなかったんだろうけど、
確実に言えることは、あたし、この空間が好きだ!
ということ。
1階フロアを覗かなくても、それは分かった。
次は、1階へ行く。

楽しみが増えたよ。


P.S.
シンちゃんも空けておくように!業務命令。